ABCIグランドチャレンジ2023公募要領
AI橋渡しクラウド(AI Bridging Cloud Infrastructure、ABCI)は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下、産総研)が構築・運用する、世界最大規模の人工知能処理向け計算インフラストラクチャです。2018年8月に本格運用を開始しました。**
産総研は、莫大な演算能力によりはじめて可能になる人工知能分野の最重要課題や人工知能やビッグデータ、量子計算を活用した社会的重要課題への挑戦を支援するため、「ABCIグランドチャレンジ」プログラムを実施します。
ABCIグランドチャレンジは、ABCIがもつ最大計算ノード数、計算ノード(A)においては120ノード(960GPU)、計算ノード(V)においては1,088ノード(4,352GPU)を最大24時間、1研究グループでの占有利用ができる公募型チャレンジプログラムです。ABCIグランドチャレンジ2023では、計算ノード (V) 136ノード(544GPU)を最大1週間専有利用ができるクラスも受け付けます。
提供資源
ABCIグランドチャレンジで提供される計算資源については、「https://abci.ai/ja/about_abci/computing_resource.html」を参照してください。今年度のグランドチャレンジでは、Aクラス、V-Largeクラス、V-Medium、V-Weekクラスの4つのクラスの資源を提供します。
Aクラス
- ABCIの計算ノード(A)について、120ノード(960GPU)を最大24時間占有利用できます。
V-Largeクラス
- ABCIの計算ノード(V)について、1,088ノード(4,352GPU)を最大24時間占有利用できます。
V-Mediumクラス
- ABCIの計算ノード(V)について、512ノード(2,048GPU)を最大24時間占有利用できます。
V-Weekクラス
- ABCIの計算ノード(V)について、136ノード(544GPU)を最大1週間 (24x7=168時間) 占有利用できます。
注意事項
- 課題は公募制とし、個人、グループでの提案が可能です。
- 各回とも各募集クラスにつき、2課題程度を採択する予定です。
- ノード障害への対応等、合理的理由により提供予定の資源の一部が利用できない場合があります。
- 必要に応じて産総研との共同研究として実施していただく場合があります。
- 採択課題については、申請内容を踏まえて、チャレンジ実施前にABCI上で小規模実行によるリハーサルを行う機会や事前準備の機会を提供します。
- 利用料金はリハーサルを含め無料です。
- ABCIの利用にあたっては、「産総研 共用高性能計算機ABCI利用約款」において定められる事項を遵守していただきます。
実施日程の概要
2023年度は以下の通り4回プログラムを実施します。
(6/29 追記) 第2回と第3回の「クラス A」は募集を中止します。
(11/1 追記) 第4回の公募を行います。募集クラスは「V-Week」のみです。チャレンジ実施前のリハーサルおよび準備に必要と認められる場合、チャレンジ実施のための環境に加えて1,000ポイントを付与します。ただし、必要性を応募書類に具体的に記載すること。
第1回
- 募集クラス: A, V-Large, V-Week
- 公募開始: 2/17
- 公募締切: 3/31
- 採否通知: 4/14
- チャレンジ実施期間: 5月中旬
- 成果報告会: 2024年1月頃(予定)
第2回
- 募集クラス: V-Large, V-Medium ※ A は募集しません。
- 公募開始: 7/1
- 公募締切: 8/31
- 採否通知: 9/15
- チャレンジ実施期間: 10月中旬
- 成果報告会: 2024年1月頃(予定)
第3回
- 募集クラス: V-Large, V-Medium ※ A は募集しません。
- 公募開始: 8/1
- 公募締切: 10/15
- 採否通知: 10/31
- チャレンジ実施期間: 12月上旬
- 成果報告会: 2025年1月頃(予定)
第4回 ※ 11/1に「第4回」が追記されました。
- 募集クラス: V-Week
- 公募開始: 11/1
- 公募締切: 12/8
- 採否通知: 12/22
- チャレンジ実施期間: 1月下旬〜2月中旬(予定)
- 成果報告会: 2025年1月頃(予定)
課題および申請者の要件
- 人工知能やビッグデータ、量子計算を活用した挑戦的な課題であること。
- ABCI上で、計算ノード(A)を用いて最大120ノード(960GPU)、計算ノード(V)を用いて最大1,088ノード(4,352GPU)、または512ノード(2,048GPU)を使用して大規模処理を実施したり、計算ノード(V)を用いて136ノード(544GPU)を使用して長時間処理を実施したりすることで画期的な成果を見込めること。
- チャレンジ実施の際にABCI上で最大ノードを適切に使い切るために、あるいは長時間実行を行うために万全の準備ができる課題であり、そのために必要な体制を整えることができること。
- 申請者は国内の大学、公的研究機関、民間企業に所属する者であること。
応募
応募書類の様式は以下からダウンロードしてください。
応募書類に必要事項を記入し、申込期限までに下記メールアドレスに電子メールで提出してください。
提出先メールアドレス: abci-gc@aist.go.jp
審査結果は電子メールにて通知します。
課題審査
課題審査は、ABCIグランドチャレンジ実行委員会に設置される課題審査委員会において、書類審査およびその結果を踏まえた討議により行います。
主な審査項目は以下の通りです:
- 課題が挑戦的であること
- 人工知能分野、人工知能やビッグデータ、量子計算の活用における画期的な成果が得られる見込みがあること
- 学術的あるいは社会的なインパクト
- 計画の実現性、妥当性
- 実施体制、実施計画
成果
- 本プログラムによって得られた成果は、原則として公開していただきます。
- 成果公開に際しては「ABCIを利用したこと」と「ABCIグランドチャレンジプログラムによるものであること」を明記していただきます。
- ABCIグランドチャレンジにより得られた知的財産権は、すべて採択課題の実施者に帰属します。ただし、産総研との共同研究として実施した課題は共同研究契約に従います。
- 目標の達成度に関わらず、課題実施後に以下を行っていただきます。
- 産総研が提供する様式にしたがった実施報告書の提出(課題実施後1か月以内に提出のこと。様式例)
- 課題実施年度または翌年度に行われる成果報告会での発表
- 成果概要の提出(成果報告会での発表に合わせて提出のこと。様式例)※ なお、提出頂いた成果概要は、産総研によるABCIの紹介や広報活動のために利用させていただきます。
研究成果を報告する場合の表記
本プログラムを用いて得た成果を論文等を出版される場合は、以下の例文の記載をお願いします。
本プログラムの名称
- 日本語: 産総研「ABCIグランドチャレンジ」プログラム
- 英語: “ABCI Grand Challenge” Program, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST).
謝辞の文例
- 日本語: 産総研「ABCIグランドチャレンジ」プログラムにより提供を受けた,AI橋渡しクラウド(ABCI)の計算リソースを用いた.
- 英語: Computational resource of AI Bridging Cloud Infrastructure (ABCI) was awarded by “ABCI Grand Challenge” Program, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST).